紅茶のはなし
 

世界には古くからお茶を飲む国がありますが、日本もその一つではないでしょうか。食後やおやつの時間に日本人はよく緑茶を飲みます。でも、紅茶となるとどうでしょう。まだまだ、知らないことも多く、特別の飲み物という感じではないでしょうか。そこで、紅茶の作り方から飲み方まで誰にでもわかりやすくご紹介したいと思います。
紅茶も緑茶も烏龍茶も、お茶の仲間はみんなその国の食文化と深くつながっています。刺身と醤油のような薄い味の日本料理には、緑茶が合いますし、油の多い中華料理には、半発酵の烏龍茶が合います。
また、今回ご紹介します紅茶は、安全でおいしい紅茶が飲みたいという消費者の声に応えて農薬や化学肥料を一切使用せずに有機栽培で育てたものです。そのような動きはまずヨーロッパから始まりました。とくにスリランカからの労働者が多いドイツは、1986年以来有機栽培団体や環境保護団体が協力して、スリランカでプロジェクトは、安い賃金で働かされ、その収入量を上げるために高い農薬を買わされ、生活苦に身も心も疲れ果て、ついには茶園を見捨てざるを得なくなった生産者に、まともな賃金で健全な生活を取り戻してもらうための試みでもあります。有機栽培といっても、少しアドバイスを加えながらスリランカで昔から行われていた栽培法を復活したものです。
それでは、どうぞ「紅茶のはなし」をお楽しみください。

代表的な紅茶
 

紅茶は世界の各地で作られていますが、何といってもインドとスリランカ(セイロン)は、2大原産国です。インド原産の紅茶ではダージリン、アサッム、ニルギリが有名ですが、中でもダージリンはスリランカ原産のセイロンとともに最も日本人に好まれています。
ダージリンは、ネパールとブータンに挟まれたヒマラヤ山麓の地方名です。山腹に広がる茶園は、昼と夜の寒暖の差が激しく、涼しい夜気と日中の強い日差し、それによって発生する霧が「マスカット・フレーバー」と呼ばれる独特の青みのある香りを作り上げます。特に標高1200メートルから2400メートルの茶園では最高の茶葉が生産されます。収穫は年3回おこなわれますが、シーズンによっては風味は微妙に違います。4〜5月に摘み取られる春茶(1番茶=ファースト フラッシュ)は、水色(すいしょく)がやや薄く、青みのある香りを持つ強い味です。7〜8月の夏茶(2番茶=セカンド フラッシュ)は、春茶に比べ水色は赤っぽく、香りと味に深みが出ます。紅茶の基本ともいえる味です。10〜11月の秋茶は、水色はさらに濃くなり、香りは弱く深い味わいになります。
一方セイロンは、インドの南南東にある島国スリランカが原産です。茶園は中部の山岳地帯に広がっています。暖かい気候と霧に恵まれ、一年を通じて摘み取りが行なわれます。さらに、その中には有名な産地が5地区ありますが、特に標高の高いウバ地区では上級品が生産されます。水色はかなり濃く、香りと味がさわやかなので、ストレートでいただいてもおいしいのですが、ミルクティーとして親しまれています。

優雅な手先の重労働
紅茶の摘み取りは、「一芯二葉」といわれる新芽一つと次の若葉二枚だけを摘み取ります。インドやスリランカでは全くの手作業で、それもほとんどが女性によって行われます。その量は一日10〜20kg、さらに繁忙期には20〜30kg。熟練者ともなると最高45kgもの葉を摘み取るというから驚きます。こんなに摘んでも製茶にするとその量は1/4に減ってしまいます。紅茶の摘み取りはのどかに見えても重労働なのです
 
 
 
 
 
 
 
 
通販
 
バルク商品